2013/04/28(日)12:11
「ラジオ深夜便」の明け方4時台、池谷さんという鳥取大の医大生が出演していました。

池谷さんは小学校低学年のときに、太陽の光に当たると顔や体が真っ赤に腫れあがり、
針を刺すような激しい痛みが生じて、死に至ることもある「難病」を発症したそうです。


発病後は、真夏でも教室の窓を閉めて黒いカーテンをひくので、クーラーが取り付けられる
まで教室内は相当な暑さになりましたが、文句を言うひとはいませんでした。

池谷さんが外に出るときは、体を覆う黒いマントを着て、頭にはお母さんが作ったという、
顔や首の回りを覆う日よけの布と、大きなサンバイザー付きの帽子を被らなければなり
ません。

その恰好で校庭で鬼ごっこをしていたら、全身黒ずくめの不審者が小学生を襲っていると
通報されたこともあったそうです。


事情を知らない他クラスの生徒や、通りがかりのひとが、その姿を見て初めはこころない
態度をとったり、言葉を浴びせたそうです。
しかし、難病のことを知ってからはそのようなことはなくなったとのことです。


感動的だったのは、中学に進学するにあたって、彼が迫害偏見を受けることのないように、
彼の病気のことを説明するため、本人と小学校校長、教頭、担任の3先生とで中学に向か
おうとしたある日の朝のことでした。

心配した6年のクラス全員が集結して、そろって同行したのです。
そして男女の代表一人ずつが、中学の全校生徒が居並ぶ前で、難病と闘っている彼を決して
イジメることのないよう、心のこもった「演説」をしたそうです。

この友情が実り中学でイジメはなく、演説をした男子とは大学生になったいまも交流がある
そうです。
終始、静かに語るご本人と、同級生や先生方、支えてきたご両親、地域のひとたちの立派さ
を思います。


しかし、この病気はまだ「難病」として認定されていないことから、患者は治療にあたり
経済的に大きな負担を強いられています。

そのために、池谷さんは病と闘いながら治療の糸口を見つけるべく、日々遅くまで勉学に
励む一方で、国に難病認定を求める活動を続けています。

作家の曽野綾子さんは、残念だがイジメがなくなることはないと云っていた。
イジメについて性善説が崩れ、無力感にとらわれる昨今ですが、この日の放送内容は、
日本中の学校、生徒たちに、先生にも親にも是非伝えたいと思うほどよいものでした。

私は聴いていて、幼い日の小学校の授業で、担任の女の先生が読んでくれた『クオレ物語』
を思い出しました。イタリアの一小学生の日常の学校生活を描いたこの本を、私は今でも
手放せないで大切に持っています。

この日は、久々にその物語の一節を読み返したような気がしたものです。


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早稲田大学南門前のオムライス店・3つのオレンジへの恋のオーナーブログです。元商社マン、母校の地で第二の人生をはじめました。

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