2015/11/24(火)18:23
23日の夕、大隈小講堂で「こども映画祭」の掉尾を飾る上映会が行われた。
参加したのは小学生4~5名からなる7チームで、編成の事情は分からないが、どうやら学年も学校もバラバラの組み合わせらしい。

「こども映画祭」の立て看板を見たときに、こどもたち「を」撮った映画かと思っていたが、まさか、こどもたち「が」撮った映画だとは思いませんでした。

3日間の映画祭初日、一つのこども撮影クルーが「3つのオレンジへの恋」にやってきました。女子3名、男子1名で最年少の男の子はまだ幼い1年生。

リーダーの小6の女子が言うには、自分たちは「子ども映画祭」に参加していて、「はてな」を探す映画をつくるとのことで、詳しいことはわかりませんでしたが、予備的な?質問をして帰ってゆきました。

そして、「はてな?あれでよかったのかなあ」と思っていたところ、彼らはもう一度やってきて、今度は撮影、インタビューだという。

なんで「3つのオレンジへの恋」なの?
なんで「3つのオレンジ」なの?

オレンジ色についてどう思いますか?
(明るく健康的でさわやかで・・・実はわたしは、ちょうど彼女の年頃から中学・・・世田谷の富士中学校だった・・・の時代にかけて、ある女子に、それぞれオレンジやレモンのイメージを重ねた。もちろんこれは誰にも言わなかったことだ)

なんでここでオムライス屋さんをしているの?

矢継ぎ早にいろいろときかれました。

話せば長くなるけど、「3つのオレンジへの恋」というのはオペラの題名なんだよ
オペラって知ってる?
おじさんは早稲田の卒業で、会社に勤めた後、懐かしくて戻ってきたんだ
オレンジ色はおじさんのラッキーカラーらしい

インタビュー役の年長の少女が、カメラ役の子に「恥ずかしいから私は撮さないで」と言うので、「おじさんだって恥ずかしいよ!」。

ともかくインタビューが終わり、彼らは引きあげていった。
近くの学校かと思い、帰り際に校名を聞いてみると、リーダー役の女子は世田谷の花見堂小で、私が出た多聞小を知っていた。それでぐっと身近かになったが、花見堂小はなくなってしまうと言ったときには、元気な顔がさびしそうに曇った。私が中一のとき、庄司君(仮名)という花見堂小出身の、大柄で大人っぽい風貌の気のよい男子がいたことを、後になって思い出した。


作品発表のこの日、「オレンジチーム生みの親」である私は気になって、ついに発表会に駆けつけました。

赤青緑・・・七つの色の各チームが下記の作品を順次発表してゆく。

・ 第二次世界大戦の記憶
・ 早稲田の裏事情
・ なぞドサッッ~いちょうだらけの丸~
・ 3つの〇〇〇〇へのこい
・ 路面電車のなぞをとけ
・ 鐘からのおくりもの
・ ナゾの数字~あやしい男あらわる~

歴史派、社会派、コミカル派、学術派、ミステリー派・・・多様なテーマのもとに発表がおこなわれた。
子供ならではの、演技ともいえない自然な真剣さが、巧まざる滑稽さを生み出して、何度も抱腹絶倒させられ、またその内容に感心させられた。ひねた高校生や大学生が作ったものよりよほどよい。タイトルからも興味をそそらせる。
指導にあたられた是枝裕和監督も、しきりに褒め称えていた。

わが「オレンジチーム」は、さしあたり「芸術派」だ。
大学の内外でインタビューを行い、演博の館長さんにもオペラ「3つのオレンジへの恋」について質問し、作品のキーワードを得たようだった。

そして、オペラのストーリーにインシュピレーションを受けたのか、何と映画の終盤に寸劇が織り込まれたのだ。
この展開は意表をついていた。劇の終わりが映画の終わりとなり、休憩前の前半最後となった作品は、この日一番拍手が大きかったのではないかと思った。

セリフなしだったが魔女役をやった一年坊主も、みんなも本当によくやった!

どのチームも3日間のなかで企画、大人へのインタビューというプレッシャーを乗り越えての撮影で、当日ぎりぎりまで編集作業をしたという。
この日の7つの作品は、実際にはいずれも甲乙つけがたい出来栄えであったが、「オレンジの生みの親」のおじさんは大満足だった。

予定を1時間以上超えた上映会は、温かな拍手に包まれて終了。

私が会場を出るとき、開催者側から感想を聞かれて応えていると、そこに計らずも「オレンジチーム」の4人がロビーに現れ、みんなの小さな手と握手することができた。

校名になじみがなかったのであとで調べてみると、実は私の高校(旧都立大付属、現桜修館高)のおひざ元だった、都立大駅近くの世田谷奥深沢小の女子も、男子の学校名は聞き取れなかったが港区の小学校だという子も、どの子も緊張感から解放されてふだんのすがたに戻っていた。このとき、彼らを支えた男女3人の学生たちも姿を見せて、一緒になって喜んでくれた。
こうして、上映終了後の「番外編」までついた「オレンジ物語」は見事に完結したのだった。

強いて注文をつければ、クルーの子どもがインタビューをする際に、「3つのオレンジ、3つのオレンジ」と言って、「恋」を省略してしまっていたこと。この題名(店名)は大人でも言いにくいのだが、できれば正確にフルネームでおねがいしたかった。
今はまだ、「恋」など知らないとは思うが・・・・。

(付記)
  このブログやHPの熱心な読者のなかには、私の「オレンジやレモンの淡い思い出」の一文
  をご覧になった方もおられることでしょう。丁度、小5から中学時代にかけてのことでした。
  今となっては半世紀以上も前の、遠い日のことになりました。
  
  あのときのみんな、元気でいるかなあ?

  子どもたちは、3日間、お母さんの手弁当を持ってきたそうだが、一回くらい「3つのオレン
  ジへの恋」の特製オムライスを食べてほしかった。
  きっと、映画教室とともに、いつまでも忘れられない思い出になったはず。
  

(お知らせ)
  HPインフォメーション最新号に。「予想以上のこどもたち」の続編を掲載していますので、
  あわせてご覧ください。


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早稲田大学南門前のオムライス店・3つのオレンジへの恋のオーナーブログです。元商社マン、母校の地で第二の人生をはじめました。

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