2016/01/28(木)15:37
TBSラジオひとすじの大澤悠里さんが、ついにその長いキャリアに幕をおろすことになった。自ら「顔も根性も汚い」と、ときどきジョークを飛ばすが、このセリフも間もなく聞けなくなる。


美声のアナウンサーではないが、天下の名歌手だって必ずしも声がよいわけではない。顔がよいわけでもない!。
長閑な雰囲気を漂わせる語り口に、「まんが日本昔話」の常田常男さんを思うこともある、何ともいえぬ癒し系だ。大澤さんと同じ名の「伊香保温泉水沢うどん」のCMも忘れ難いし、大澤さんと、「悪舌」の毒蝮さんや森本毅郎さんとの「高齢者同士」のやりとりにも味わいがあった。日替わりの五人の女性パートナーが信頼している様子も好ましい。


毎週月曜から金曜まで、ライブで30年続いた「ゆうゆうワイド」。
まだ続けてほしいと言われるうちに辞めるのはご本人の美学。
毎朝6時台には出社して、4時間半の長帳場を一人で切り盛りされた。どんなに大変だったかとお察しする。長年のお勤めで疲労も蓄積していることだろう。


私のサラリーマン時代は悠里さんを聴くことは滅多になかったが、カーラジオで個性的なお声と芸名のようなお名前を知り、「3つのオレンジへの恋」をやるようになってからは、開店前のひとときその放送を聴いていた。その後、合間にはさんでいた森山良子さんや永六輔さん、小沢昭二さんの「録音コーナー」がなくなったので、悠里さんはますます大変になり、トイレもいけないと言っていた。


永六輔さんや黒柳徹子さんとともに放送界の生き字引である悠里さんだが、私はいまも悠里さんの放送はごく一部分しか聞いていない。それにもかかわらず、悠里さんからつぎのお二人のお名前を聞けたことは小さな奇跡だと思っている。

お一人はTBSラジオに登場する「警視庁の阿南さん」こと阿南京子さんである。
警視庁の交通管制センターから阿南さんらのお姉さんたちが、随時、情報を伝えてくれる。私の独身時代も、結婚してからも、神奈川県の実家の行き帰りドライブ中には気分転換、眠気覚ましもかねてカーラジオを点けていた。よく聞いていたのはNHKやTBSの番組だった。阿南京子さんの姓は軍人の名にあったので印象に残っていた。


いつの間にか私も相応の歳になり、青春時代に続いて再びラジオが友人になったが、TBSで「警視庁の阿南さん」は頑張っていた。担当の日は早朝から、生島ヒロシさんの番組に続く「ゆうゆうワイド」はもちろん、終日活躍した。


「交通情報」を伝えるみなさんの声や話しぶりにそれぞれお人柄を思う。
阿南さんの「今日もよろしくお願いします!!」は女子学生の元気を思わせるが、交通情報を伝えるときにはトーンの低い大人の女声で、深みがあってとても魅力的だった。

阿南さんは情報を伝えがてら、必ず存在感を誇示してくれる。パーソナリティとの短かな会話のやり取りでは、ときに予期せぬ話しになったりして大いにサービス精神を発揮するので、毎回楽しみにしていた。暫くお声をお聞きしないと思っていたところ、昨年の悠里さんの番組に電話で「生出演」され、幸いにしてお聴きすることが出来た。


ご病気と闘っておられるとのことで、大澤さんとのやりとりでは一瞬言葉を詰まらせていた。以前にも書いたが阿南さん!、大澤さんの番組は間もなくなくなってしまうが、あの「阿南節」をまた聴かせてほしい。


悠里さんがもう一人、ふと口にされた懐かしいお名前は、私たちの青春時代の「ディーバ」だった大村麻梨子さんだった。
どこで接点があったのだろうか、まさか大澤さんがよくご存じだとは思わなかった。とても麻梨子さんのことを褒めておられたので、あの頃の、そして今も麻梨子さんのファンとして嬉しく思ったものだ(大村麻梨子さんについては、このHPやブログに「とてもいいお話」をいっぱい書いてあります!)。


浅草出身である大澤さんは、若い頃、自分のラジオ番組の宣伝と共に地元のアサヒビールを一生懸命応援したそうだ。まだ「スーパードライ」で大ブレイクする前、キリンが圧倒的なシェアを誇り、アサヒは長らく低迷していた。私もアサヒと同じ企業グループの総合商社に入ってからは、キリンやサッポロを止めてアサヒに切り替えてずいぶん応援したものだ。

そのアサヒビールの副社長を務め、アサヒ再生の祖の中條高徳さんには、泣く子もだまる「浅草おかみさん会」富永照子会長とともに「3つのオレンジへの恋」の開店セレモニーにお出でいただいた。中條さんは気さくで偉ぶらず、ドイツの楽しい乾杯の歌を披露していただくなど大変お世話になった。当時すでに退職して一介の人間であった私にとって、「大物お二人」からの身に余るご厚意・・・私の商社時代、富永会長とのご縁がきっかけだった。


さて、仕事に人一倍真剣に取り組む大澤さんは、あるとき後輩の生島ヒロシさんの番組を聞いていて、早口すぎて聞き取れないとアドバイスしたことがあるという。生島さんもまた、連日早朝からたいへんなのだが、ときどき何かを食べながら話したり、話しているときに運動のために体を動かしていたりする(ようだ)。生島さんのキャラクターは良いと思うが、ラジオとはいえ、もしそうだとしたら生真面目な大澤さんは苦言を呈するかもしれない。私はラジオの「ながら族」であったが、「ながら放送」をされるのはちょっと・・・・・。


悠里さん引退間近かの来る3月25日には、東京芸術劇場にて、大澤さんと5人の女性パートナー、それに「夜明けのスキャット」の由紀さおりさん、小林幸子さん、加藤登紀子さんの歌手三人とで記念イベントがあるという。行きたいが、当日もその翌日も早稲田大学卒業式の多忙な日に当たるので、駆けつけられそうにないのがとても残念。悠里さんやみなさんからの有り余る思い出やエピソードを何とか聴きたいなあ。券の売れ行きはとても好調だという・・・。


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早稲田大学南門前のオムライス店・3つのオレンジへの恋のオーナーブログです。元商社マン、母校の地で第二の人生をはじめました。

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